英語のリエゾンのルールについてのお話です

リエゾンは本来はフランス語の場合のみを表し
英語ではリンキング(linking)と言うのですが
似た現象である事から英語でもリエゾンと呼ばれています。

ネイティブの英語が聞き取れない!
と言う人が多いのは

音が繋がる現象…リエゾンやリダクションがある事が主な理由です。
そしてリエゾンやリダクションにはルールがあり

このリエゾンのルールを知る事が
ネイティブの会話を聞き取る事や
話した内容がちゃんと伝わる事にも繋がってきます。

ある単語が子音で終わり
直後に母音で始まる単語がある場合
前の単語の子音と後の単語の母音が
音の繋がりを起こします。

リエゾンのルール子音と母音は必ず繋がる

英語は基本的にずっと繋がって話します。

どこで区切るのかと言いますと
息が切れる時なんです。

息が続く限り英語はずっと繋げて話します。

この「ずっと繋げて話す」と言う部分が日本語と全く違う部分です。

リエゾンが上手く出来ないと
聞き取れなかったり
どこで区切って話したら良いのか分からなかったりします。

例: get up

これを「ゲット・アップ」って言う人はあまりいません。
「ゲタップ」のように言うと誰でも知っているわけです。

だから例え英語が話せない人でも聞き取れるし
発音することもできるのです。

このようにリエゾンやリダクションのルールを知って
自分で発音できるようになる事が
ネイティブ英語を確実に聞き取れるようになる事に繋がってきます。

リエゾンが上手く発音できない原因として
子音の後に不要な母音を付けてしまったり
日本語の発音習慣からの脱却ができていない事が挙げられます

正しい発音が出来ていれば
リエゾンは自然にできるものなのです

英語におけるリエゾンのルールの代表的な例

《 子音 + 母音 》

come in [ kamin ]

「 come 」をカムと日本語的に発音してしまうと
後に続く「 in 」と上手く繋がりませんね。

感覚的には「カミン」のような発音になります。

「 come 」の最後を「 mu (厶)」のように余計な母音を付けて発音してしまわないように気を付けます。

come out [ kamaut ]
sum up [ samap ]

《 同じ子音を2回繰り返さない 》

get to [ geto ]

bad day [ baday ]

next stop [ nekstop]

big game [ bigame ]

同じ子音を繰り返さない事は英語を自然なリズムで話す上でとても大切です。

《 n のリエゾン 》

"n"の発音は日本語の「ん」とは違って
舌が口の中の上の部分にベタっとくっついた状態になります。

"n"の後に"t"や"d"がある場合は
舌使いが似ている事から"n"に吸収されてしまう事がほとんどです。

ham and eggs [ hamn-neggs ]

"and"の"nd"は"d"の発音が"n"に吸収された感じになって
"n"から次の"eggs"にリエゾンする感じとなります。

I want an apple. [ ai wan-nan-napple ]

"want"の"t"は前の"n"に吸収された感じとなって
"n"から次の"an"にリエゾンします。

さらに"an"は次の"apple"にリエゾンします。

《 -z と y が繋がるとジュになる 》

How was your vacation?

"was"の最後の"s"と"your"の"y"がリエゾンします。
"-z"と言う音と"y"と言う音が繋がると"zh(ジュ)"と言う音になります。

《チャンクのリエゾン ルール》

チャンクは「ひとかたまり」のような意味で
熟語とか連語とか言われたりもします。

チャンクを沢山知っている事が
英語を理解する事に必要なのですが
正しい発音を勉強する事が正しく聞き取る事にも繋がってきます。

英語のチャンクは沢山ありますが
代表的なチャンクのリエゾンを挙げておきます。

※語尾の"t"がリエゾンする時はラリルレロっぽい感じの音になります。

a lot of

"lot"の最後の"t"と"of"の"o"がリエゾンし"da"のような音に聞こえます。
※"of"の"f"はリダクションします。

Not at all.

"Not"の"t"と"at"の"a"がリエゾンし
さらに"at"の"t"と"all"の"a"がリエゾンして
ナラローみたいな感じに聞こえます。

Look at that.

"t"と"th"がきた場合は"t"が合体します。

"Look"の"k"と"at"の"a"もリエゾンして
ルカザアのように聞こえます。

《日本語でのリエゾンやリダクション的なもの》

英語以外でもリエゾンやリダクションのようなものは存在します。

日本語でも

ありがとうございます

を「あざぁーーーす」って言ったりしますよね。

でもコレって知っていないと
外国人の方などは何言っているか分からなかったりするんですよ。

これも一種のリエゾンやリダクションと言えると思います。

英語のリエゾンのイメージを理解するのに少しでも役に立てばと思いまして 紹介してみました。

《英語は実はリズムが大切》

英語におけるリエゾンやリダクションは大切なのですが
併せて大切なのがリズムなんです。

日本語の場合は
単調なリズムで話すのですが
これが日本人が話す英語が伝わらない原因の一つとなってしまうのです。

英語には英語独特のリズムがあるので
それを理解して英語のリズムの通りに話さないと

伝わらなかったりするんです。

BAS-ket-BALL

バスケットボールは最初と最後を強く言います。

ターン・タ・ターン

と言うリズムです。

ba-NA-na

バナナは真ん中を強く言うパターンです。

タ・ターン・タ

英語は基本的にはこの2種類のリズムがあります。

そしてこれは文章でも同じなんです。

【ターン・タ・ターンの例】

Not at all.

「ナーラロー」のようなリズムで発音します。

Here we go.
Let me know.

これらは全て「ターン・タ・ターン」のリズムで発音します。

【タ・ターン・タの例】

I love him.

「アイラーブイム」のような感じのリズムになります。

※him(人称代名詞)の"h"はリダクションされますよ。だから"love"の"v"と"him"の"i"がリエゾンします。

I'm sorry.
Be careful.

これらは全て「タ・ターン・タ」のリズムで発音します。

英語を話すときは正しいリズムで話さないと
上手く伝わらなかたりするので気を付ける事が必要なんです。

リスニングの練習をするときには
発音はもちろんですが話すリズムをよく意識しながら練習する事が大切なんです。

英会話スクールや普通の教材では
リエゾン、リダクションやリズムの事を
細かく勉強するのは、なかなか難しいのが現実です。

しかし
中には日本人の英語がちゃんとネイティブに伝わるように
正しい発音、リエゾン、リダクション、リズムなどについて
細かく勉強できる教材もあります。

今回ご紹介した内容は
そんな教材で勉強できるような事を
少しだけまとめたものです。

英語圏への海外赴任している旦那さんに同行したけど
英語に自信があったもののネイティブに伝わらくて
お悩みの方も沢山いらっしゃいます。

英語が話せても実際には伝わらなくてお悩みの方や
ドラマや映画の英語が聞き取れなくて自信をなくしてしまった方は
このような教材を利用すると

瞬く間に英語が伝わり聞き取れるようになります。

ポイントはただ発音を練習するだけではダメだと言う事です。

英語は息が続く限りずっと繋げて発音します。

繋げて発音するリエゾンやリダクションに併せて
リズムも重要なんですね。

このような教材を利用すると
とても英語と言う言語そのものの理解が深まります。

▼▼英語のリエゾンのルールをしっかり勉強するとネイティブの会話も楽々聞き取れます▼▼






英語におけるリダクションの話

リダクションは英語を話なれている人にとっては
さほど難しく感じない部分もあると思いますが
慣れていない人にとっては
ちょっと練習が必要な部分でもあります。
リダクションをしっかりとできなくても
別に良いかな…とお考えの方も多いのですが
このリダクションをしっかりとできないと
映画の英語が聞き取れなかったり
ネイティブの英語が早く感じて
聞き取れなかったりしてしまいます。
【リダクションのイメージ】
例えば日本語の「すみません」ですが
実際には「すいません」と言う方が多いです。
正確には「すみません」なのですが
「み」の発音は一度口を閉じる形となって
ちょっと面倒くさいんです。
そんな事から横着して「すいません」と発音します。
英語のリダクションも同じ感覚で
"t"や"d"の破裂音を楽して発音するのです。
実際に"t"も"d"も似た舌使いなので
ちょっと似た音になるんですね。
water
「ワラー」と「ワルー」の中間的な感じになります。
better
「ベラー」や「ベダー」のように聞こえます。
"t"とは思えないような音になります。
「すみません」が「すいません」となるように
完全に違う音になっていますね。
harder
order
somebody
「サンバリー」のように聞こえます。
【破裂する場所しない場所】
アクセントがある部分では破裂音となり
それ以外の部分ではリダクションする場合が多いです。
september
"te"の部分にアクセントがあり
このような場合は破裂音となります。
【人称代名詞のHはリダクションする】
I don't like her. [I don' like'er]
"her"の"h"がリダクションして
like her の部分は [like'er]のように発音します。
同じように
I don't like him. [I don' like'im]
これも同じように
like him の部分は [like'im]のように発音します。
【リダクションやリエゾンの大切さ】
これらのようなリダクションや
音が繋がる現象のリエゾンは
疎かにしてしまう人も多いのですが
TOEICや英検の試験では良い点が取れるけど
実際にネイティブを前にすると
聞き取れなかったりする場合が多いんですよ。
英語に自信があったのに
ネイティブに聞き返されたり
伝わらなかったりして自信を失ってしまう人も多いんです。
せっかく英語を学んだのだから
ネイティブの人にもちゃんと伝わるように話したいものですね。
そのためには
リエゾンのルールやリダクション、
そして英語を話すときにリズムを
しっかりと学習することです。
自分で発音できる文章は
ちゃんと聞き取れます。
だから
文法的な部分はちょっと置いといて
一度、じっくりとリエゾン、リダクション、リズムについて
学習してみるのも良いと思います。

schwa(シュワ)あいまい母音

日本語には母音は
「あ」「い」「う」「え」「お」の5つしかありません。
対して英語は20種類以上あるのですが
どうしても5種類の母音に耳慣れしてしまっている
日本人は自分の知っている母音に当てはめて聞いてしまいます。
それがカタカナ英語となってしまう原因なのですが
そもそも母音っていうのは
舌や歯、唇、声帯で息の通りを瞬間的にも部分的にも
完全にも止めることはせずに
息の通りを狭くする事による摩擦音も伴わない音の事なんです。
言い換えますと
舌の形と唇の形、顎の開き具合(口の開き具合)だけで決まる音の事です。
この事を知っておくと
英語の沢山ある母音を使い分けるのに
役に立つので覚えておくと良いと思います。
そして
舌の位置がとても中間的で
日本語のどの母音にも聞こえそうな母音が英語には存在します。
それが「あいまい母音」です。
発音記号では[e]をひっくり返したような表記で
良く見かける発音記号なので見た事がある方も
多いことでしょう。
《"t"の発音は大まかに言うと5種類ある》
"t"の発音記号は [t]と書かれていて
すべて同じですが
"t"の発音は大まかに言うと5種類もあるんです。
【単語の最初などの破裂音"t"】
単語の最初にある"t"の音は良く知っている強い"t"の音です。
tennis
【 T flap 】
この音は単語の途中に出てくる弱い"t"の音です。
letter
better
【単語の最後の"t"】
単語の最後やシラブルの最後の"t"や"d"の音は発音しません。
発音しないというよりも音を止める感じとなります。
Good night
Get set
最後の"t"の部分で音を止める感じです。
※"t"の音と"d"の音は基本的には同じ舌使いで同じ音で有声音か無声音の違いです。
※だから"d"の音も"t"と同じ発音のルールとなります。
※"d"が有声音で"t"が無声音です。
【Tの脱落(NTの時のTは発音しない)】
単語の途中で"nt"がきた場合は"t"が脱落します。つまり発音しません。
winter [winner]
internet [inerne]
【飲み込む感じのT(TNの時はTが脱落する)】
この"t"の音は正しく発音するのが非常に難しいので
じっくりと練習するのが良いと思います。
mountain [moun'n]
TNじゃないけど同じ"t"の音の例
curtain [cur'n]